Alegrias　アレグリアス｜姫路市でフラメンコを習うなら【Tea House Flamenco】

こんにちは！
オンラインと姫路明石のフラメンコ教室Tea House Flamencoの静利奈（しずか　りな）です。

今日はフラメンコの曲種の一つ、Alegrias（アレグリアス）について、書いてみます。

名前の由来と歴史

名称はALEGRIA（アレグリア=喜び）から。
起源は19世紀初頭。

アラゴン地方からアンダルシアの港町カディスに持ち込まれたホタ（アラゴン、バレンシア、ナバーラ地方の民族舞踊音楽）の1種が歌われるように。

このホタがソレアのリズムと解け合ってカディスのカンティーニャが生まれ、その後アレグリアスへと変化。

そのリズムは速く、躍動感に溢れた曲調はフィエスタ性を持ち合わせています。

カディス・カンテの代表格となったアレグリアスは、カフェ・カンタンテにおいてブレリア同様、最もよく歌われ、踊られる曲となりました。
初期の頃、アレグリアスは踊りの伴唱としての役目。

しかしエンリケ・エル・メジソによってカンテ・ソロとして重要なレパートリーとして扱われるようになり、

時の流れとともに、アレグリアスは多くの歌い手達によって一層魅力を増しています。

特色

シギリージャ、ソレアなどといったカンテ・グランデには属していないですが、

そのフラメンコ性は強く、

フラメンコの中でもソレアと並ぶ最も代表的な曲として扱われています。

舞踊家のレパートリーとして最も多く踊られていると思います。

踊りの構成も基本的には決められている場合が多いです。

バタ・デ・コーラの衣裳で踊ったりもします。

アレグリアスの同系曲としては、ロメーラス、ミラブラス、ローサス、カラコレスなど。

カディスのカンテーィニャスから派生したこれらの曲はそれぞれ違った曲調をもちます、

リズム形式は共通しています。

音楽形式

歌は長調。

舞踊が伴なう構成でのシレンシオの部分はギタ−による短調の旋律が演奏されます。

リズム形式はソレアと同じ、1コンパスを12拍子とし、3拍子と2拍子の混合リズム<1・2・3・1・2・3・1・2・1・2・1・2>として考えますが、

カウントは<1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・1・2>と数え、

終りの拍は10拍目となります。

歌の形式

歌詞は通常8音節4詩行で成り立っています。

1レトラ（レマーテがある時もあります）

↓

2レトラ（ない時もあります）

↓

３レトラ（ない時もあります）

↓

シンレンシオ（ない時もあります）

↓

カスティジャーノ（ない時もあります）

↓

ブレリア　１個だったり、２個だったり、３個だったり、踊り手さんによって異なります。

↓

はけ歌

これがレトラの部分の１例です。

7コンパスですが、4行詩。

③⑥⑦は繰り返しです。

レマーテはあったりなかったりです。

ある時は大抵①と②の間です。

レトラは１つの時もあれば２つの時もあります。

３つの時も。

1 Tierra de los liberales 
2 Cadiz ancladita en el mar

3 Tierra de los liberales 
4 y al cante supiste dar
5 gracia y hondura a raudales

6 y al cante supiste dar
7 gracia y hondura a raudales

このあとに続くのがコルティージャと呼ばれる歌です。

だいたいが2行詩の繰り返しで4コンパス。

レトラとコルティージャは特別関係性もないので、

好きなレトラとコルティージャをくっつけて11コンパスにして、

踊り伴奏の時の基本の長さにします。

これがコルティージャの１例です。

１　Isla de Guadaluquivir　Isla de Guadaluquivir

２　Donde se fueron los moros roromoro 　que no se quisieron ir

11コンパスに2コンパス足す場合は、

このコルティージャを付け足すことができます。

また、2コンパス減らして9コンパスにするときは、

レトラに2コンパスのコルティージャにしてもいいですし、

4コンパスのコルティージャを半分にしてもいいですし（後半を下げて歌を終わらせます）

レトラの⑥⑦を歌わずに、コルティージャに続けることもできます。